妊娠を疑って

産婦人科を訪ねると、「おめでとうございます」という言葉と一緒に自分が切迫流産であるということを告げられました。医師は「流産してるというわけではなく、流産に切迫している状態なので自宅で安静を心がけてください」と言われました。妊娠した喜びと同時に不安があふれてきました。主人に電話し今の状況を伝えると、喜んでいいのかわからない不思議な気分だったようです。

 

その日から、私は自宅安静をすることになりました。「家事も体が治ってからでいいから」と主人は言ってくれたので、お料理も洗濯も掃除も主人が全てやってくれました。食料品などの買い物も主人がひとりで休日に行ってくれました。私は、ほぼ毎日のように家にいました。昼間はソファーで横になり、夜はいつも通りベッドで寝ました。

 

ずっと横になるだけの生活が続いたので体がとても痛かったです。でも、お腹の中の赤ちゃんのため、主人の喜ぶ顔を見るためだと思い、ずっとこらえました。食事とトイレとお風呂以外は、ずっと横になっていたと思います。切迫流産妊娠中期まで続きました。やっと安定期に入り、これで無事赤ちゃんは生まれてくると思ったら、今度は妊娠中毒症になってしまいました。足もひどく浮腫んでしまい、医師も驚くほどでした。

 

靴を脱ぐと靴の跡がつくほどだったので、医師には「もっとゆったりした靴を履くように」そして「結婚指輪も取れなくなってしまうから、すぐ外すように」と言われました。結婚以来、一度も外したことのない指輪を取るように言われてすごくショックでした。新しい靴を買い、指輪を外し、食事にも気をつけました。塩分を控えめにし、体重を増やさないように野菜中心の食生活を心がけました。体重は増やしてはいけなかったけれど、妊娠中毒症のためあまり立ち仕事はしないように言われました。浮腫みも酷くなるからです。

 

せっかく切迫流産を乗り越え安定期に入ったと思ったのに、またしても壁にぶち当たりとても辛かったです。妊娠中はずっと寝てばかりでした。お産を軽くするためにお散歩したり、マタニティービクスやマタニティースイミングに通うことなどできませんでした。ただひたすらに我慢していて、本当に辛かったです。主人の支えがなくては、乗り越えられなかったと思います。

 

妊娠中は、赤ちゃんを無事出産することだけを考えていました。それが母としての私の勤めだと思っていたのです。無事産まれたときは、本当に嬉しかったです。これで長く辛い妊娠期間が終わったんだと思いました。